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山里くつきフォトレター

gonkappa.exblog.jp

明護隧道(みょうごずいどう)

2006年4月30日晴れ
山里くつきでも春の訪れとともに田植えの準備が進んでいます。
水稲作にとって「水」の確保は最も大切なことですが、市場の里にとって身近に水源がなく昔から水の確保にとても苦労してきました。
市場の農地は標高200m付近に位置するため、その用水を確保するためには、北川沿いに4000mも遡り、地子原の打明(ひらき)というところから水路で導水していました。
山腹にへばり付くように設置された水路のため土砂崩れの度に水路の欠落が発生し機能の維持に相当な苦労があったようです。
また、明治23年、24年に大火がが発生し30戸近くが焼失したこともあり、防火用水の面からも用水確保が切実でした。こうした中、計画されたのが「明護隧道」という水路トンネルです。
地子原と市場を750mのトンネルで結ぶというもので、当時、技術的にも難しく、また資金的にも(最終的には県や村からの若干の補助を受けたが)集落住民の負担ということで困難を極め、明治40年に着手した建設事業は途中の中断も含め大正3年にようやく貫通しました。
まさにご先祖たちが血の汗と涙で造り上げ、私たちに残してくれた宝物といえるのではないでしょうか。
その後の幾たびかの補強や改修を経て、明護隧道は現在も市場の農地や集落を潤おしています。(出典:明護隧道物語)
明護隧道(みょうごずいどう)_f0077877_1284920.jpg

by gonkappa | 2006-04-30 10:15 | 朽木の施設紹介
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