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山里くつきフォトレター

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万年杭と獣害防止柵

2006年6月10日晴れ
一昨日梅雨入り宣言があったものの今日はさわやかな晴れのいい天気。
デジカメもって近所を走っていると国道沿いに懐かしい「万年杭」を発見。
田の畦に建ててある穴あき杭、丈夫なくりの木でできており、この穴に竹を通して稲を架け乾燥させるための装置なんです。この杭の場合11段重ねで稲を架けることができます。かつて、朽木では能家(のうげ)集落で見られた手法です。
朽木の多くの集落では「稲木(いなき)」という可搬式の乾燥装置を稲刈り後の田んぼに組み立て乾燥させました。
「たつ(5m程度の杭)」、「また(たつを両脇から支えるY字状の木材)」、「竹(たつに10段程荒縄でくくりつけます)」を組み立て万年杭同様、稲を自然乾燥をさせるもので、かつての農業は今では想像できないくらい、多くの労力と時間をかけて家族ぐるみで営まれていたのです。
国道沿いの万年杭は、そんな昔の朽木を思い出させてくれる記念物かも知れませんね。
万年杭と獣害防止柵_f0077877_18231551.jpg


最近、あちこちで見られるのが獣害防止用電柵です。
朽木ではシカやサルが異常繁殖し里にも頻繁に出没し、農作物を食い荒らす被害が頻発しているため、いたるところでこの電柵や様々な進入防止対策がとられています。景観や生態系保全的には決して望ましい姿ではないかも知れませんが、対策をしないと収穫が皆無になることも多く苦肉の策といったところです。動物たちが棲める森が復活することが一番なんですが・・・
万年杭と獣害防止柵_f0077877_18514248.jpg

by gonkappa | 2006-06-10 18:37 | 朽木の農・林業
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